采配に学ぶ

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2013/11/24は楽天の優勝パレード。

記憶に新しい、田中投手の日本シリーズでの連投について、

“日本シリーズ第6戦、田中将大、160球を投げる”

“翌日の第7戦、連投で15球を投げ、セーブをマークする”

このニュースを聞いたメジャーリーグのスカウトで、「田中推し」の人たちは生きた心地がしなかったのではないか。

アメリカでは、あくまで肩は消耗品。完全に回復することはなく、消しゴムのように擦り減っていくと考えられている。Number

星野監督は、言わずと知れた熱血漢のいわゆる「闘将」です。田中投手が「いける」と言ったからという伏線はあれど、賛否でも否のほうが検索すると多かったような気はします。勝てば美談にとも思えますが、田中投手のファンへの思いや、自分のプライド、エースの意地。後押しするものが多分にあったのも確かであります。いわゆる試合の流れや、スタジアムの空気感は、交代を良しとしていないところであり、チームの勢いを止めたくない時なわけです。逆に最終戦は、ここでスタジアムの空気を一気に掻っ攫い、間違いないアドバンテージを手にしたのです。

私個人としては、スポ根は嫌いですが、あの采配は嫌いじゃないのです、勝手なものでして。

なんとなく対照的な采配と見られるいわゆる「知将」的な落合さん。2007年の日本シリーズでの山井投手完全試合目前で、岩瀬投手への継投について

「みんなが(完全試合を)見たいのは分かる。オレだって見たい。でも山井のここ(ユニホームの右太もも部分)の血を見たら…。本人が『ダメです』と言ったらしょうがない」chunichi

わかる。これもわかるよ、このエピソードも賛否の否が多かったと思われる。非情なオレ流采配とも言われながらも勝ちにこだわるのはプロの世界では普通のことで、それが最高のエンターテイメントと言ってのけたのですね。”オレはもっと先を見ているよ。お前らにはわからんだろうが。”というところも知将というよりは”職人”ともとれますか。

どちらも、選手とファンの思いと、勝利のために葛藤したのでしょう。すごく大変な仕事だと思うのです。間違いなくあんな大一番の時、指揮官はお腹がイタイに決ってるw。

来年もそんな痺れる采配を楽しみにしています。

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